業界研究

日本のレコード会社の売上ランキング!大手各社の規模を決算公告から比較

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日本のレコード会社を売上で並べようとしても、上場企業の株価データばかりが出てきます。ソニー・ミュージックレーベルズやポニーキャニオンのような非上場の会社は、そうした一覧に載りません。

決算公告や有価証券報告書まで当たると、非上場の会社も含めて売上の順位をつけられます。1位はソニーミュージックグループ、2位はエイベックスです。

順位に加えて、金額が単体か連結か、親会社がどこかまで分かれば、名前を知っている会社のうちどこを志望先の上位に置くかを決められます。

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この記事の内容

日本のレコード会社の売上ランキング

単体売上高で比べた国内レコード会社の横棒グラフ。ソニー・ミュージックレーベルズ1,161.5億円、ポニーキャニオン293.0億円、ビクターエンタテインメント195.4億円、キングレコード171億円
日本レコード協会の正会員のうち単体の売上高がわかる4社を並べると、ソニー・ミュージックレーベルズだけ桁が違います。キングレコードのみ2025年3月期、ほかは2026年3月期です。 出典: 官報の決算公告/フジ・メディア・ホールディングス 2026年3月期 決算説明資料/キングレコード 会社概要

日本レコード協会の正会員は18社で、2025年の国内音楽ソフト・音楽配信の合計は3,988億円でした。順位表の金額は、断りがなければ2026年3月期の決算です。

順位・会社売上高数字の種類・決算期
1位 ソニーミュージックグループアニプレックス2,115億9,500万円
ソニー・ミュージックソリューションズ1,339億6,200万円
ソニー・ミュージックレーベルズ1,161億4,700万円
各社単体(官報の決算公告)
2位 エイベックス1,465億7,100万円(うち音楽事業1,223億1,200万円)連結
3位 ポニーキャニオン293億100万円単体
4位 ビクターエンタテインメント195億4,500万円単体
5位 キングレコード171億円単体・2025年3月期
6位 バップ133億7,300万円単体・2021年3月期(以降の決算公告なし)
7位 日本クラウン+徳間ジャパンコミュニケーションズ54億5,900万円第一興商の音楽ソフト事業セグメント・2社合算
順位外 ユニバーサル ミュージック合同会社・ワーナーミュージック・ジャパン非公開日本法人の売上は公開されていない
順位外 テイチクエンタテインメント・ドリーミュージック・ヤマハミュージックコミュニケーションズ・バンダイナムコミュージックライブほか記載なし決算公告に売上の記載なし(純利益のみ)

1位と2位は数字の種類が違います。ソニー・ミュージックレーベルズの単体売上高1,161億4,700万円は官報の決算公告、エイベックスの連結1,465億7,100万円は業績説明資料の金額です。片方は1社だけ、もう片方はグループ全体なので、同じ物差しで並んではいません。

ソニー・ミュージックレーベルズ単体とエイベックスの音楽事業1,223億1,200万円は僅差です。アニプレックスやソニー・ミュージックソリューションズまで含めたグループ規模になると、ソニーが上に来ます。日本国内の合算売上は公開されていないので、1位の欄は3社の単体売上を並べたグループ単位の表記です。

順位表に載せたビクターエンタテインメントの数字は単体の195億4,500万円です。JVCケンウッドのエンタテインメント ソリューションズ分野の売上収益568億1,900万円は、プロジェクターやヘッドホンまで含んだ分野全体の金額で、ビクターエンタテインメント単体の数字とは範囲が違います。

公告義務の範囲は会社ごとに違い、それが売上の載らない会社を生んでいます。会社法第440条は株式会社に貸借対照表の公告を義務づけていますが、損益計算書まで公告する義務は大会社に限られます。テイチクエンタテインメント、日本クラウン、徳間ジャパンコミュニケーションズの公告に売上が載らない理由も同じ条文にあります。

ユニバーサル ミュージックは合同会社で、条文の主語が株式会社なので公告義務の対象外です。ワーナーミュージック・ジャパンのほうは株式会社ですが、決算公告の掲載が見つかりません。日本法人の数字は親会社の全世界売上で代えるしかなく、国内でどれだけ売っているかは分からないままです。

B ZONEとフォーライフ ミュージックエンタテイメントも日本レコード協会の正会員ですが、官報の決算公告が見つかりません。

音楽を本業とする大手レコード会社

ソニーミュージックグループ、エイベックス、外資メジャーの日本法人は、いずれも音楽を本業にする会社です。応募先の窓口は、グループ内で事業ごとに会社が分かれているか、海外資本の日本法人か、単独の上場会社かで変わります。

ソニーミュージックグループ

ソニーミュージックグループの主な会社の一覧図。統括会社はソニー・ミュージックエンタテインメント、レーベルはソニー・ミュージックレーベルズ、アニメ・ゲーム・音楽の企画製作はアニプレックス、製造・物流・ライブ制作はソニー・ミュージックソリューションズ
ソニーミュージックグループは、事業ごとに会社が分かれています。 出典: ソニーミュージックグループ コーポレートサイト 会社概要

統括会社のソニー・ミュージックエンタテインメントの単体売上高は671億2,000万円です。ソニーグループの100%子会社で、グループのヘッドクォーターにあたります。日本レコード協会の正会員はソニー・ミュージックレーベルズで、アニプレックスは正会員ではありません。

ソニーグループの音楽分野の全世界連結セグメント売上高は2兆1,201億1,000万円です。全世界連結の数字なので、日本のレコード事業だけの大きさとは別の数字です。

アニプレックスはアニメ・ゲーム・音楽などの企画製作、ソニー・ミュージックソリューションズはパッケージ製造・物流・ライブ制作を受け持ちます。両社の単体売上高は順位表のとおりで、統括会社の金額を上回ります。連結の従業員数は約5,000名で、音楽ソフトの制作から製造や物流までを含めた人数です。

会社ごとに携わる事業が違うので、新卒でソニーミュージックグループを目指す場合は、どの会社の募集かをまず確かめます。

▶ ソニーミュージックの就職難易度は本当に高い?倍率と受かる人の条件を解説

外資メジャーの日本法人

外資メジャーの日本法人の対比図。ユニバーサルの日本法人は合同会社で決算公告の対象外、ワーナーの日本法人は株式会社だが決算公告が見つからない。どちらも日本法人の売上は非公開
外資メジャー2社は、理由は違っても日本法人の売上が外から確認できません。

ユニバーサル ミュージック合同会社とワーナーミュージック・ジャパンは、世界的な音楽グループの日本法人です。親会社の売上は、FY2025でユニバーサル ミュージック グループが€12,507 million、前年比+5.7%でした。ワーナー ミュージック グループも同じくFY2025で$6,707 million、うち録音音楽が$5,408 millionを占めます。

どちらの日本法人も、規模の手がかりは親会社の全世界売上だけです。

転職会議の口コミによれば、外資でも社内の進め方は日本の会社に近く、パッションよりも数字を優先する点は規模が大きくなっても変わりにくいといいます。ワーナーミュージック・ジャパンは採用条件の多くが非公表で、判断材料を別に探す必要があります。

▶ ワーナーミュージックの就職難易度は?非公表の採用で何を判断材料にすべきか

独立系のエイベックス

エイベックス音楽事業の主な内訳の横棒グラフ。ライヴ534.8億円、音楽パッケージ197.4億円、音楽配信156.4億円
エイベックスの音楽事業は、ライヴが音楽パッケージと音楽配信の合計を上回ります。 出典: エイベックス 2026年3月期 通期 業績説明資料(内部取引未消去)

エイベックスは親会社を持たない上場会社で、日本レコード協会の正会員であるエイベックス・ミュージック・クリエイティヴがグループ内にあります。

音楽事業の売上高1,223億1,200万円のうち、最大の柱はライヴの534億8,200万円で、音楽パッケージと音楽配信を合わせた金額を上回ります。音楽パッケージは197億4,100万円、音楽配信は156億4,400万円で、いずれも内部取引未消去の数字のため足し上げても音楽事業の合計には一致しません。ライヴ公演数は1,138公演、動員318万人、チケット平均単価13,104円です。

ヒットの有無は業績だけでなく賞与にも響きます。転職会議の口コミによると、ヒット作が出ない時期に賞与が出なくなって年収が下がり、早期退職と本社売却が重なった時期がありました。

▶ エイベックスへの転職は難しい?職種で変わる中途の難易度と受かる人を解説

別業種の親会社を持つレコード会社

別業種の親会社とレコード会社の対応図。放送局はフジ・メディアHDとポニーキャニオン、日本テレビHDとバップ。カラオケ会社は第一興商と日本クラウン・徳間ジャパン、エクシングとテイチク。メーカーはJVCケンウッドとビクター、ヤマハとヤマハミュージック。出版社は講談社とキングレコード
3位以下のレコード会社の多くは、放送局・カラオケ会社・メーカー・出版社の傘下にあります。

順位表の3位以下に並ぶ会社の多くは、レコード事業を本業としない親会社の下にあります。親会社の本業が変われば、レコード会社単体の数字が親会社の決算資料・官報の決算公告・会社概要のどこに出るかも会社ごとに変わります。

放送局の傘下

ポニーキャニオンは直近の決算で営業損失77億6,200万円を計上しました。前期も営業損失2億6,400万円でしたが、一年で赤字の幅が大きく広がりました。音楽パッケージが前期の規模に届かず、アニメのヒット作品数が減って配信が減収になり、アニメ制作費用の評価損まで重なった1年でした。数字はフジ・メディア・ホールディングスの決算説明資料に載っています。

バップは日本テレビホールディングスの連結子会社です。官報の決算公告で単体売上高が確認できるのは2021年3月期までで、これ以降の掲載がありません。親会社の決算短信もバップを連結子会社として挙げるだけで、単体の売上を書いていません。

ポニーキャニオンは新卒採用の倍率を公開しています。

▶ ポニーキャニオンの就職難易度は高い?倍率の数字と受かる人の条件を解説

カラオケ会社の傘下

業務用カラオケを主力にする第一興商とエクシングは、どちらもレコード会社を抱えています。第一興商の連結売上高は1,629億5,000万円で、前期の1,530億2,000万円から伸びました。稼ぎ頭は業務用カラオケとカラオケ・飲食店舗です。

子会社の日本クラウンと徳間ジャパンコミュニケーションズはともに2月決算です。第一興商の決算短信に載る音楽ソフト事業セグメントの売上高は、この2社を合わせた金額です。

エクシングは業務用カラオケJOYSOUNDの会社で、テイチクエンタテインメントの主要株主にあたります。エクシングの公式サイトの事業情報によると、グループのテイチクエンタテインメントは音楽・映像ソフトの企画・制作・販売を行っています。テイチクエンタテインメントの官報の決算公告に載るのは純利益2億3,900万円で、売上高は掲載されていません。

メーカーの傘下

1928年、日本ビクター(現JVCケンウッド)の音楽事業部門がレコード生産を始めました。ビクターエンタテインメントは1972年にレコード会社として分離独立し、いまもJVCケンウッドのグループにあります。

ヤマハミュージックコミュニケーションズは日本レコード協会の正会員です。親会社はヤマハミュージックエンタテインメントホールディングスで、そのさらに親会社がヤマハ株式会社です。官報の決算公告に載る純利益2億6,000万円は、このホールディングスの数字で、傘下のヤマハミュージックコミュニケーションズ単体の数字ではありません。

▶ ビクターエンタテインメントの就職難易度は高い?採用人数や倍率の実態を解説

出版社の傘下

キングレコードは講談社の100%出資です。非上場で有価証券報告書がなく、官報の決算公告にも本体の決算行がありません。

順位表で5位に置いた売上高と、2026年1月時点の従業員315名は、どちらも会社概要に載っている企業提供データです。

売上の大きさ別に見た志望先

売上の大きさで分けた志望先の一覧図。上位のグループはソニーミュージックグループとエイベックス、中堅はポニーキャニオン・ビクター・キング、売上が非公開の会社はユニバーサルとワーナーで、求人票の条件を他社と並べて比べる
売上の桁で分けると、志望先は3つのまとまりになります。

上位のグループと3位以下のグループでは、売上の桁がひとつ違います。売上が非公開で順位外の会社は、求人条件で比べます。

1,000億円を超える売上

ソニー・ミュージックレーベルズ、アニプレックス、ソニー・ミュージックソリューションズの3社とエイベックスが、この桁に届きます。

エイベックスの連結売上高には、音楽事業のほかにアニメ・映像事業217億2,300万円も含まれます。単体か連結かだけでなく、事業の範囲も会社ごとに違います。

▶ ソニーミュージックへの転職は難しい?中途の難易度・年収・受かる人を解説

100億円台から200億円台の中堅

ポニーキャニオン、ビクターエンタテインメント、キングレコードがこの帯に並びます。

新卒の基本給は、募集年度が違うため単純比較はできません。募集年度を添えて並べると次のとおりです。

会社募集年度基本給その他の条件
キングレコード2025年度実績236,740円1年目モデル年収450万円
みなし残業30時間分
ビクターエンタテインメント2027年度募集要項222,667円職務手当39,180円加算
年間休日131日

キングレコードは中途採用の求人数が少なく、契約社員からの入社ルートもあります。

▶ キングレコードへの転職は難しい?中途求人の少なさと契約社員入社の実態を解説

親会社の規模で測る日本法人

ユニバーサル ミュージック合同会社とワーナーミュージック・ジャパンは、日本法人の売上を公開していないため順位表では順位外です。

ただし、求人票の条件は公開されているので、月給の内訳と年収レンジは他社と同じ物差しで並べられます。ユニバーサル ミュージック合同会社の新卒総合職は、2025年4月実績で月給291,943円です。内訳は基本221,719円に固定残業70,224円/38時間分で、年間休日は125日です。

中途の予定年収はA&R・マーケティング・人事で550〜850万円、経理・人事マネージャーで850〜1,100万円です。

▶ ユニバーサルミュージックへの中途転職は難しい?職種別の難易度と受かる条件を解説

募集年度は会社ごとに違いますが、基本給はキングレコード・ビクターエンタテインメント・ユニバーサル ミュージックのいずれも22万円台から23万円台です。売上が非公開の会社も志望リストには残し、条件の面で他社と比べます。自分で条件を一社ずつ確かめる時間がなければ、音楽業界に強い転職エージェントに絞り込みを任せる方法もあります。

▶ 【2026年版】音楽業界に強い転職エージェントおすすめ7選!職種別の選び方も解説

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まとめ

確認できる売上で並べた順位は、1位がソニーミュージックグループ、2位がエイベックスです。

もっとも、ユニバーサル ミュージック合同会社とワーナーミュージック・ジャパンは日本法人の売上が非公開で、順位外です。この両社は親会社の規模と求人票の条件で比べます。

資本系統は、音楽を本業にする会社なら成り立ちで、別業種の親会社を持つ会社なら親会社の本業で見分けられます。志望先を比べるときは、順位の金額が単体か連結か、親会社がどこかを、この系統とセットで確かめます。気になった会社の募集職種と条件は、企業研究記事と各社の採用ページに出ています。

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