イベントプランナー

イベントプランナーの年収は低い?給料・収入を企業規模別に解説

イベントプランナーの年収は?

イベントプランナーへの転職を考えるとき、求人サイトには「年収300〜800万円」とだけ幅広く書かれていることが多く、自分がどこに該当するのか絞れないまま比較作業が止まってしまいます。給料は低いという話も目に入りますが、その体感がどのレンジを指しているのかまでは書かれていません。

厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」の広告業データでは、10-99人の中小企業で年収521万円、1,000人以上の大手で年収1,086万円です。勤める会社の規模だけで2倍以上の差が出ています。この差は個人の能力ではなく、案件の規模と利益の流れ方から生まれます。

以下では、企業規模・年代・雇用形態・担当イベント別に年収の実額を並べ、月給と賞与の内訳まで分解します。現在400万円で止まっている人が、中堅・大手・ディレクター昇格・フリーランス独立のどのルートで収入を動かせるかも具体額で判断できます。

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この記事の内容

イベントプランナーの年収はいくら?

厚労省が公表する広告業データでは、10人以上企業の月給44万9,300円・年646万円。JAC Recruitmentの2023年1月-2025年9月実績は想定平均712.9万円。中小と大手をひとまとめにした平均と、ハイクラス転職市場の数字を同じ「平均」として並べると、60万円以上の幅が出ます。

全国平均は400〜650万円

厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」によれば、広告業10人以上企業の月給44万9,300円・年646万円が示されています。対象は平均年齢38.8歳・勤続9.5年・所定内169時間・超過7時間の労働者像で、新卒や20代後半よりも、ある程度経験を積んだ層の数字です。

一方、JAC Recruitmentが扱った求人の想定平均年収は712.9万円(2023年1月-2025年9月)。ハイクラス転職市場ということもあり、厚労省の646万円より高めに出ます。

ただし求人票に並ぶ300〜800万円という幅を見ても、自分がどこに該当するかは決めづらいままです。

3つのソースの中央値は、こうしておおむね400〜650万円に落ち着きます。新卒や20代後半は下振れし、ハイクラス転職を経た層は上振れする構図です。

給料の内訳は月収・賞与・残業代

中小プロダクションの基本給は18-25万円から始まることが多く、大手は新卒月給27万(博報堂プロダクツ2025)・電通ライブは2023年実績で月26万7,000円が一つの目安です。賞与は年2-4ヶ月分が広告業界の中央値に近いレンジです。

残業代の存在も無視できません。イベント本番1週間前は深夜まで作業が続き、繁忙期は残業40-60時間に達することもあり、その分が月収に上乗せされる形になります。

規模・経験・雇用形態で動く幅

年収を動かす要素は会社規模・経験年数・雇用形態の3つです。

たとえば中小30代正社員と大手30代正社員では、年代が揃っていても300万円以上の差が生まれます。これに役職や雇用形態が組み合わさると、さらに大きな差が出る組み合わせも多いです。

そのため、求人サイトで300〜800万円の幅を見たまま、自分の該当レンジを絞れずに比較作業を止めている人が少なくありません。以下では、規模別・年代別・雇用形態別の実額を順に並べていきます。

企業規模で年収はどう変わるか

同じ調査の広告業データでは、10-99人の企業が年収521万円、100-999人が591万円、1,000人以上が1,086万円です。勤める会社の規模で年収が約2倍違ってきます。

その差は案件の規模と利益の流れ方から生まれます。広告業の下請関係では、電通や博報堂などの大手代理店が大型案件を受注し、中堅イベント会社へ発注、そこからさらに中小制作会社へ流れます。下請けに渡るほどマージンが抜かれ、末端に行くほど昇給原資が薄くなる仕組みです。大手は数億円規模の案件、中小は数百万円規模の案件が中心で、1案件あたりの粗利の桁が違います。

中小イベント会社の年収相場

厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」の広告業10-99人企業では、月給38万9,800円・年521万円が平均です。平均年齢38.4歳・勤続8.7年・賞与年53万3,000円で、賞与の薄さは社員の出入りの多さにも表れています。

これを踏まえると、中小の年収は300-450万円が相場で、20-30代前半は下限付近で動く層です。

10-50人の規模では、地域企業のイベントや小規模展示会を扱い、若手から企画・運営を一貫で任される働き方が中心です。提案書作成、クライアント折衝、当日のディレクション、撤収後の精算まで、1人で複数案件を並行して回す現場が大半を占めます。経験年数より任される案件数で年収が積み上がる仕組みです。

ただし平均勤続8.7年という数字は、30代で独立する人と長期で残る人が混ざって出た結果に過ぎません。

中堅イベント会社の年収相場

中堅企業にあたる100-999人規模では、月給42万1,700円・年591万円が平均値です。平均年齢38.9歳・勤続8.8年・賞与年85万1,800円で、小規模企業と比べて賞与の水準が30万円ほど厚くなります。

中堅の年収相場は450-650万円で、マネージャー職に上がると600万円超のレンジです。

そのため扱う案件も、全国規模の展示会、企業の周年イベント、自治体絡みの大型催事など中〜大規模のものが並びます。クライアントから直接受注する仕事と、大手代理店からの下請けを請ける形が混在し、案件単価で年収が決まります。

大手広告代理店の年収相場

大手広告代理店にあたる広告業1,000人以上企業の年収相場は、月給66万3,200円・年1,086万円です。平均年齢39.4歳・勤続12.9年・賞与年290万2,800円で、中堅の3.4倍にあたる賞与額になります。

この勤続12.9年という長さは、若手から退職まで同じ会社に居続ける社員の比率の高さを示しています。

そのため担当業務も大型スポーツイベント、国際展示会、ナショナルクライアントの周年プロジェクトが中心で、1案件の予算が数億円規模に届きます。電通や博報堂が代表格で、社内の専門チームが企画・制作・運営を分業で回す体制です。

一方、採用は新卒中心です。中途採用は経験と実績が必須で、書類選考通過自体が困難です。業界経験10年クラスでも内定まで届かない例があり、平均年齢39.4歳・勤続12.9年という数字は、新卒で入って長く残る社員が層を作っている結果です。

電通・博報堂・ADKの個別年収

各社の有価証券報告書に記載された平均年収は、電通グループ1,507万円、博報堂DYホールディングス1,092万円、ADKホールディングス653万円です。大手3社の中でも、電通とADKで850万円以上の差が開いています。

ただしこの数字はイベントプランナー職以外の総合職を含む全社平均で、専門職レンジは公表平均より下振れします。

電通グループの1,507万円は持株会社の役員・管理職を含むため、現場のイベントプランナー実勢はもう一段下です。それでも博報堂DYホールディングスの1,092万円、ADKホールディングスの653万円の並びは、社名でおおまかな年収帯を当てる目安として有効です。

中途で大手3社を狙う場合、書類選考通過のハードルは新卒組とはまったく異なります。中途応募の段階で大型案件のディレクション経験や有名クライアントとの取引実績が前提条件になり、それなしの応募は書類で落ちる構造です。

年代で変わる年収

JAC Recruitment 2023年1月-2025年9月実績のメンバークラス658.9万円・管理職875万円という分布は、年代と役職の組み合わせで年収が決まる現実を示しています。20代と40代で差がつくのは経験年数だけでなく、管理職ポストへ移れたかが年収差を生みます。

20代の年収レンジ

20代月収25-30万円・年収換算300-400万円が中心です。新卒1-3年目はアシスタントとして先輩の補佐に入り、見積作成・会場下見の同行・当日運営の手伝いに時間が取られます。

プランの主担当を持つ前段階では、中小と大手の差は50万円以内に収まります。規模差が広がるのは、自分の名前で案件を回し始めてからです。

30代の年収レンジ

30代月収30-40万円・年400-550万円が標準的なレンジです。プランの主担当を任され、クライアント折衝から協力会社の手配、当日のディレクションまで一人で回す段階に入ります。

ここで中小と大手の差が100万円以上に広がり始めます。30代で役職に就けるかどうかが年収差の分岐点で、小規模な会社ほど管理職ポストが少なく伸び悩みが早い傾向です。

同じ実務量でも、肩書が課長相当か一般職かで年収は100万単位で変わります。

40代で年収700万円は現実的か

40代月収40-50万円が中央値の水準です。中堅・大手の管理職レイヤーで600万超が一つの目安になり、42歳のマネージャー職でこの金額に届く例が該当します。

さらに大手代理店の部長クラスでは900-1,000万へ届く層もあり、JAC実績では40代で900万円以上、50代で1,000万円以上の求人も集計対象です。

一方、中小40代はマネジメントポストが少なく、年収が中堅帯で止まる例も目立ちます。この年齢帯で上位レンジに届くかどうかは、所属企業の規模と管理職枠の有無で大きく決まります。

雇用形態で変わる年収

雇用形態によって年収は動きます。正社員月給18-30万の固定給に対し、フリーディレクター首都圏日当4-5万・月15日稼働で月60-75万・年700-900万に届く事例もあり、選び方次第で差が広がります。

正社員の年収レンジ

中小新卒月給18-22万からスタートし、大手新卒は月給27万(博報堂プロダクツ)や月26.7万(電通ライブ)と差がつきます。賞与年2-4ヶ月込みで、規模・年代により300-1,200万円のレンジに収まるのが正社員のイメージです。

正社員の強みは固定給+賞与+残業代の安定で、社会保険・退職金もあります。月収の上下が小さく、案件数に左右されにくい点が特徴です。

契約社員・派遣の年収レンジ

契約社員・派遣の月給は25-35万円で、賞与なしなら年収300-420万円が目安レンジです。新卒正社員より月給は高めに見えるものの、一時金が乗らないぶん年収では正社員中堅層に追いつかないラインに着地します。

働き方は大型案件単位で契約することが多く、正社員登用前提の求人も一定数あります。ただし、案件終了後の継続性は会社次第で、次の現場が決まるまで空白が出るケースも目立ちます。月給だけ見れば派遣のほうが上に見えるシーンも出やすい構造です。一方、年単位で見ると正社員に分があるという逆転現象が起きやすい雇用形態でもあります。

フリーランスの年収レンジ

フリーディレクターの首都圏日当は4-5万円が一つの相場で、月15日稼働なら月収60-75万円に届きます。ただし地方は日当3-4万円とやや低めに振れるため、同じ稼働日数でも年収にして100-200万円ほど開きます。

成功すれば月収100万円超の事例もあり、JAC等の高単価PMポジションを上回る水準に乗せる人もいます。たとえばコトラのようなキャリアエージェントが扱う案件が、上振れの起点です。

そのため、この金額はあくまで仕事を取れて初めて成立します。会社員時代に築いた信頼関係をもとに案件を取り続けている人が大半で、その土台なしで独立すると案件ゼロのリスクと向き合うことになりがちです。日当4-5万円という単価も、稼働日を確保できて初めて意味を持ちます。

担当するイベントの種類で変わる年収

扱うイベントの種類で年収レンジは変わります。企業イベント・展示会系は400-600万円が中心で、収入の振れ幅が小さい領域です。音楽フェス・ライブ系は幅が広く、スポーツイベント系は400-800万円が中心レンジです。

企業イベント・展示会系

株主総会・新製品発表会・BtoB展示会を主に担当する領域で、年収400-600万円が中心レンジです。

クライアントに大手企業が多く予算が安定しているため、案件単価が極端に下がりません。

さらにスケジュールも読みやすく、年間カレンダー上で開催時期がほぼ固定される案件が多くなります。土日深夜まで巻き込まれる音楽案件と違い、平日昼間中心の働き方を維持できるためです。年収の上限が控えめでも、生活設計は立てやすい領域です。

音楽フェス・ライブ系

年収レンジが幅広く、肩書きが揃っていても倍近い差が出ます。フェスやライブの興行成否が会社業績そのものを動かすため、ヒット案件を担当した年は賞与やインセンティブが厚くつき、不発の年は基本給ベースまで戻ります。

理由は、チケットの売れ行き・出演者ブッキングの巧拙・当日の天候リスクといった外部要因が利益を左右し、プランナー個人の評価まで届くためです。大型フェスを成功させた実績は業界内で共有され、次の現場の年収提示に反映されます。逆に動員を読み違えた現場の責任者は、社内評価で下に置かれます。

スポーツイベント系

プロスポーツリーグ運営、企業スポーツイベント、地域マラソン大会の企画・運営を担当する領域です。年収は400-800万円のレンジに収まります。普段の業務は地域市民マラソンや企業対抗戦が中心です。

一方、オリンピックやワールドカップのような国際大会のスタッフ経験を積むと、年収面と経験値の両面で伸びます。国際大会の運営経験者は希少で、終了後にプロリーグや大型イベント運営会社へ移る際にも交渉材料として強く効きます。

年収の上げ方

ここまで見てきた通り、イベントプランナーの年収は会社の規模・年代・雇用形態・イベント種類で動きます。300万から1,200万まで開く幅は、能力差ではなく所属先と立ち位置の選び方で決まります。年収を上げる経路は1つではなく、規模UP・役職昇格・業界外転身・スキル取得・フリー独立・エージェント活用の6パターンに分けて整理できます。

大手・中堅企業へ転職して規模を上げる

最も再現性が高い方法は、より規模の大きい会社へ移ることです。中小450万→中堅600万→大手1,086万と、規模を1段階上げるだけで年収が大きく押し上がります。

転職活動で評価されるのは、経験年数の長さよりも数字で示せる成果です。担当イベントの来場者数・予算規模・クライアントリピート率を整理してから書類を出すと、通過率が変わります。求人票の応募要件にも「年間予算◯億円規模の運営経験」「来場者◯万人クラスの企画実績」が並びます。数字を持っている人だけが大手求人の選考に進みます。

ディレクター・プロデューサーへ昇格する

社内でのポジション昇格も年収を押し上げる有力な手段です。JACの実績ではメンバー658.9万円に対し管理職875万円と、役職が変わると200万円超の差がつきます。

ディレクター職に上がった後の年収レンジや、プロデューサーへの昇格目安は別記事で具体額を整理しています。

▶ イベントディレクターの年収は?経験年数・雇用形態別にリアルな収入を解説

イベントディレクターは現場の進行統括を受け持つ職種です。イベントプロデューサーは企画立案から予算管理・クライアント折衝まで受け持つ上流ポジションで、求められる技能も違います。

そのため基本の道筋は、小規模イベントでアシスタント経験を積み、現場力・調整力を磨いてからディレクター昇格を目指す経路になります。アシスタント期に複数案件を回しながら段取り・トラブル対応の引き出しを増やし、その実績をベースに自分が主担当として動くイベントを任される段階へ進む流れです。

ディレクター経験を経てクライアント折衝・予算組成まで一人で回せるようになると、プロデューサー職の打診や転職時の年収提示も上がるのが通例です。同じ会社にとどまる場合でも、昇格時に年収レンジが切り替わる例があります。

プランナー・ディレクター・プロデューサーそれぞれの仕事内容や役割の違いも事前に確認しておくと、自分が次に狙うポジションを判断しやすくなります。

▶ イベントプランナーとは?仕事内容・なり方・向き不向きをわかりやすく解説

業界外からの転身でキャリアチェンジする

イベント業界外からの転身でも、隣接領域の経験を持って入ると年収を維持しやすくなります。映像制作会社のプロダクションマネージャー経験者がイベント会社へ移った事例では、書類・面接の段階で「ディレクターよりプロデューサーとして採用したい」と採用側から打診を受けています。隣接業界の現場経験は、上流ポジションでの採用に乗りやすい材料です。

たとえば、エージェント選びは大手エージェント2社にエンタメ業界特化型を1社加えた併用が、隣接業界からの転身者の動きとして報告されています。特化型は紹介数こそ絞られるものの、業界事情を踏まえた精査が効いて希望と合致しやすい役割を持ちます。

面接で重視されるのは、プロジェクト管理経験がディレクター職でどう活きるか、予算組成の経験、業界の人脈です。業界外からの転身では、自分の経験がイベント現場のどこに接続するかを翻訳できるかどうかが選考の分かれ目です。

専門スキルを磨く

希少性のあるスキルを持つことも年収交渉の材料として使えます。資格としてはPMP(Project Management Professional)、イベント業務管理士、ウェブ解析士、TOEIC、MOSなどが履歴書に書ける武器です。

ただし映像演出・照明デザイン・デジタルマーケティングなどイベント関連スキルによる希少性や実務実績のほうを重視する会社が多いため、資格だけ揃えても評価されにくい面があります。担当した案件で何をやったかを場面ごと語れるかどうかが採用判断の決め手です。

PMP・イベント業務管理士など履歴書に書ける資格それぞれの取得優先度や勉強コストは、別記事で詳しく整理しています。

▶ イベントプランナーに有利な資格は?おすすめ資格と取得の優先度を解説

フリーランスとして独立する

独立は年収の上限を外す手段ですが、案件を取り続ける力が前提になります。首都圏フリーディレクターは日当4-5万・月15日稼働で60-75万・年700-900万という単価レンジが目安です。

そのため会社員時代に築いた人脈とクライアントとの信頼関係が、退職後の仕事の入り口を実質的に決めます。独立直後から仕事が途切れない人は、会社員のうちに直接の発注主と顔の見える関係を作っている層が多く、退職と同時に複数案件のオファーを抱えて出ていく傾向にあります。

一方、その土台が薄いまま独立すると、エージェント経由の単発案件で食いつなぐ期間が長く伸びる傾向にあります。正社員の中堅帯を上回る水準には、数年かけてようやく届く形です。

転職エージェントで非公開求人を探す

イベント業界の求人は非公開求人として動く割合が高く、エージェント経由でないと出会えないポジションがあります。JACの公開データでは直近のハイクラス求人が前年比2倍超に増えており、ディレクター・プロデューサー級の枠は登録した人だけが触れる状態です。

実務面では、大手汎用エージェント2社に業界特化型を1社加える併用が、エンタメ系の転職事例で繰り返し選ばれている構成です。大手は案件量で網を張り、特化型は業界事情を踏まえた精度の高い紹介で補う役割分担です。

さらに、求人票だけでは見えない年収レンジ・勤務実態・上長の人柄まで含めて事前情報を取れるのがエージェント経由の利点で、年収交渉もエージェントが代行する形です。

年収と一緒に確認すべきこと

年収数字だけで会社を選ぶと、入社後に実態とのズレで詰まります。同じ年収500万円でも、残業の量と裁量度が変われば、毎日の働き方は別物になります。

残業時間と時給換算で見極める

求人票に並ぶ「年収500万円」が、年600時間の残業を含んだ数字であれば、時給換算では見劣りする結果になりかねません。たとえば、繁忙期に月40-60時間残業が積み重なる職場では、額面より実質の単価で比べる必要があります。

イベント本番1週間前は深夜まで作業が続き、早朝の搬入から立ち会う場面も少なくありません。求人票の年収だけでなく、年間の残業時間と賞与の比率を確認したうえで、実質の時給を割り戻して比べる手順です。

そのため口コミサイトで応募候補企業の繁忙期勤務状況を一社ずつ確認しておくと安全です。年収500万円でも年600時間残業が前提なら、時給換算では2,000円台前半まで下がる計算です。

イベント会社の繁忙期労働実態や離職理由をまとめた記事も、会社選びの判断材料として事前に目を通しておくと役立ちます。

▶ イベント業界・会社はやめとけ? きつい理由と向き不向きを構造から解説

裁量と年収のバランス

大手代理店の年収が高めに出る一方、企画段階からクライアント意向優先の現場が多く、自分のアイデアを通しにくい場面が増えます。中小やベンチャーは裁量が大きいぶん、年収レンジは控えめに収まる傾向です。

同じ500万円台でも、決められた台本に沿って当日進行を回す立場と、企画段階からクライアントと組み立てる役割とでは、毎日の業務内容そのものがまったく違います。だからこそ採用面談で「年間案件のうち、自分が企画段階から入る案件は何割か」を直接聞いておくと、入社後のギャップを減らせます。

そのため求人票の年収レンジだけでなく、企画から携われる範囲・クライアントとの距離・既存案件と新規案件の比率もあわせて確認しておくのが安全です。年収だけで決めると、入社後に「思っていた仕事と違う」と感じやすくなります。

大手の安定型と中小の裁量型のどちらが自分に合うかを判断する材料として、向いている人の特徴を整理した記事も参考になります。

▶ イベントプランナーに向いている人の特徴11選!適性診断チェックリストもあり

エンタメ業界の転職を、業界出身者に相談したい方に

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イベントプランナー年収のよくある質問

PAAで多い疑問にまとめて答えます。

イベントプランナーの年収は低いって本当?

低いと感じるかどうかは、どの規模の会社に所属しているかでほぼ決まります。中小の相場は300-450万円で、20-30代前半はその下限付近で動く層です。

一方、1,000人以上の企業では平均1,086万円が示されています。同じ職種名でも中小と大手で2倍以上開くため、「イベントプランナーは給料が低い」という体感は、小規模な会社の若手レンジを指していることがほとんどです。

イベントプランナーの初任給はどれくらい?

新卒の月給は20-25万円・年280-350万円が目安です。大手は初任給が高めで、博報堂プロダクツの2025年度新卒月給は27万円、電通ライブの2023年募集は月給26.7万円が公開されています。

中小代理店や独立系プロダクションでは月給20万円前後スタートが多くなります。同じ「イベントプランナー新卒」でも、応募先によって初任給に5万円以上の差が出ます。

未経験からでも高年収を目指せる?

未経験スタートでも、段階を踏めば高年収を目指せます。500万台以上に届く道は十分にあります。

そのため入り口は中小プロダクションや代理店子会社のスタートが中心です。3-5年そこで経験を積み、来場者数・予算規模・リピート率といった担当案件の数字を実績として書ける状態に整えます。そこから中堅・大手代理店への転職で年収を一段引き上げる流れが到達ラインです。最初から大手に新卒で入れなかった場合でも、実績の数字を持って動けるかどうかで5年後の年収が決まります。

未経験から実際に入る手順や、有利になる職務経歴の作り方は専用記事で詳しく紹介しています。

▶ イベントプランナーになるには?現職別の準備と選考突破の方法を解説

女性の年収は男性と差がある?

同じ会社・同じ役職であれば、男女の基本給は同水準が多い職種です。差として現れやすいのは管理職比率です。

同調査でも広告業の管理職比率には男女差があり、役職差が結果として性別差に見えるケースが目立ちます。育休からの復帰後、繁忙期の深夜立ち会いや週末稼働を以前と同じ形では引き受けにくく、担当案件の規模を選び直す女性プランナーも多いです。基本給そのものより、何歳でどの役職に上がっているかの分布が、表面上の年収差を生みます。

42歳で年収700万円は勝ち組?

イベントプランナー全体の平均が400-450万円帯であることを考えると、42歳でこの水準は上位レンジに入ります。

たとえば中堅企業のマネージャーや大手代理店のプロデューサー職に到達していれば、十分に届く水準です。JAC Recruitmentが扱うシニアクラス求人では、40代で900万円以上のイベント職ポジションも実績として確認できます。

中堅・大手の管理職レイヤーまで進めば、42歳700万・40代後半で900万円も視野に入ります。一方、現場プレイヤー専業のまま40代に入った場合は500万円台で頭打ちになる例もあり、同じ年齢でも役職到達の有無で200-300万円の差がつきます。

まとめ

イベントプランナーの年収は、同じ職種名でも会社の規模・役職・雇用形態の3つで200万円台から1,000万円超まで動きます。個人の能力よりも、どの規模の会社で・どの役職で・どの雇用形態で働くかという「選び方」が、手取りを大きく決めます。

大手代理店や上場系の事業会社に正社員で入れば賞与と社保が積み上がり、中小プロダクションでは現場経験を早く積める代わりに年収レンジは抑えられがちです。チーフ・部長クラスへの昇格やフリーランス転向はレンジを引き上げますが、稼働の不安定さや営業コストとの引き換えになります。

自分の現在地と、動かせる選び方(規模を上げる/役職を狙う/雇用形態を変える)を確認することが、年収を伸ばすための最初の一手です。

ハイクラス求人や非公開求人への入り口は、転職エージェント経由が最短ルートです。イベント・エンタメ業界に強い特化型エージェントで現場の相場を押さえます。そのうえでリクルートエージェント・doda・ビズリーチ等の大手汎用を併用すれば、規模・役職・雇用形態の選択肢を広く比較できます。

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