広告・マーケティング

広告代理店への転職は難しい?企業規模と職種で変わる難易度と選考対策を解説

ad-agency-tenshoku-nanido

応募先の代理店を決めないまま難易度を調べると、結局どこなら通るのかが分からなくなります。難しさは応募先の階層で決まります。

名の知れた総合代理店に出せば、経歴が揃っていても書類で止まります。一方、未経験歓迎の枠を出している代理店であれば、前職の経験だけで書類が通ります。

中途採用は募集ポジション単位の欠員補充で動くため、階層ごとに求める経歴が変わります。上の階層ほど求める経歴は重く、経験者でも書類で止まる階層があります。

大手総合・大手インターネット・中小・社員数人の下請けで、応募条件の書かれ方も任される仕事も変わります。求人票の条件欄と面接で見られる中身まで分かった状態で、応募先を選べます。

エンタメ業界の転職エージェント5社(登録無料)PR

  • エンタメ業界特化の転職相談エンターエンタ対象:エンタメ業界への転職を、業界出身者に相談したい方 詳細を見る →
  • IT・Web・ゲームGeekly対象:IT・Web・ゲームの経験者/一都三県・関西で正社員転職 詳細を見る →
  • ゲーム業界特化エニカン対象:ゲーム・エンタメの経験者/東京都で働ける23〜44歳 詳細を見る →
  • 広告・マスコミマスメディアン対象:広告・Web・マーケ・クリエイティブの経験者 詳細を見る →
  • 映像・Web・デザインHIGH-FIVE対象:クリエイター・デザイナーの経験者(20〜49歳)/全国(リモート可) 詳細を見る →

自分に合う1社を早見表で探す →

この記事の内容

企業規模別の転職難易度

転職エージェント各社は、大手の代理店を勧めてくることが多くあります。

けれども、代理店は規模ごとに募集の出し方も応募条件の書かれ方も違います。

広告代理店の企業規模別の転職難易度(大手総合・大手インターネット・中小・下請け)

大手総合代理店

大手の中途採用は年間一括ではなく、募集ポジション単位の欠員補充で動きます。

書類を確認するのは、そのポジションの採用責任者です。求める要件と応募者の経歴が噛み合わなければ、実績のある人でも書類の段階で落ちます。面接に進んだ先も、そのポジションのリーダークラス、部門責任者という順で見られます。どの段階でも要件との一致が先に立ち、そこを外すと人柄や意欲まで話が進みません。

現に、業界キャリア10年弱・現年収600万円以上という線を越えていた応募者が、名の知れた代理店では書類選考落ちか一次面接止まりで終わった例もあります。

大手総合代理店の代表例として、電通の中途採用の応募要件と選考の流れを以下で解説しています。

▶ 電通の転職難易度は高い?中途採用の応募要件と選考の流れを解説

大手インターネット広告代理店

電通の調査では、インターネット広告費は2021年に2兆7052億円となり、マスコミ4媒体の2兆4538億円を初めて上回りました。大手のインターネット広告代理店は、この運用型広告の配信と日々の改善を専業で請け負う会社です。出稿が増えた分だけ、運用の担い手を募集する枠も広がっています。

枠が開いた分、職種未経験OKと明記した求人が出るのもこの規模の代理店です。上位の総合代理店では書類で止まる経歴でも、ここでは選考が先へ進みます。

中小規模の代理店

未経験者歓迎で募集をかけている広告代理店の求人は、Indeedに13,129件が掲載されています。うち年収400万円以上の条件がつく求人は1,997件しかありません。未経験歓迎の枠でこの水準に届く求人は、7件に1件ほどです。

応募条件の必須欄に並ぶのは、広告の実務経験ではなく前職での対人業務の経験です。営業でも接客でも、人と話して数字を追った経験が応募条件に当たります。

社員数人規模の下請け代理店

社員2〜3人規模の下請け代理店であれば、未経験でも入れることがあります。大手で書類が返ってこない人でも、この規模なら話が進みます。

もっとも、入ったあとに任される職種は雑用や事務に寄ります。会社が扱う商材は媒体から仕入れた広告枠のため、企画や提案に触れる機会はほとんどありません。

職種別の転職難易度

求人票の応募条件は、職種ごとに書かれ方が違います。

未経験歓迎と書かれた募集の隣に、実務経験の年数を明記した募集が並びます。

営業

Indeedに掲載されている東京都の広告代理店営業求人は約4,000件で、職種のなかでは最も枠が開いた募集です。ところが同じ営業という名称で募集されていても、任される仕事の中身は揃いません。大手代理店の営業は、クライアントの予算配分のプランを提案し、媒体プランニングとクリエイティブの連携まで動かします。

一方で、下位の代理店の営業は、広告枠を仕入れて売る活動が中心です。売る商品のリサーチから始めて、電話営業とアポ取りを繰り返します。

未経験歓迎の表記は、枠売り中心の求人につきます。両者では日々の動き方が別なので、自分に合う働き方を先に決めておくと応募先を絞れます。

▶ 広告代理店に向いてる人の特徴とは?向いていない人との違いも解説

デジタル広告運用

求人票の必須欄に並ぶのはデジタルマーケティングへの関心と意欲で、Web広告運用やSEOの経験までは求められません。あくまで歓迎条件の側です。配信設定と予算の調整を日々回して数字を動かす仕事で、入社後に運用ツールの操作と数値の見方を覚えてもらう想定で枠が開いています。

そのため、未経験を受け入れる求人が最も多いのもこの職種です。

クリエイティブ

未経験から狙う職種のなかで、入り口が最も狭いのがクリエイティブです。

選考では、これまで手がけた仕事の成果を示す資料の提出が求められます。

しかし実務経験がない応募者は、見せられる制作物がないまま書類の段階で判断されます。営業とデジタル広告運用が応募条件の欄で未経験を受け入れているのに対し、クリエイティブは、その手前の提出物で経験の有無が分かれます。

未経験と業界経験者で転職難易度はどう違うか

総合広告代理店の営業職には、業種未経験歓迎で募集をかけている枠があります。求人票に提示されている条件は、24歳入社1年目で400万円、31歳入社3年目で640万円です。未経験の入口そのものは実在しています。ただし、その入口に手が届くかは、これまでの経歴が募集要件のどこに当たるかで変わってきます。

広告代理店転職における未経験と実務経験ありの違い

完全未経験の場合

応募しても、書類が返ってきません。

実際に、名の知れた代理店へ完全未経験で応募した場合、書類で経歴が要件に届かず、選考はこの段階で止まります。人柄や意欲が伝わる場面がないので、落ちた理由の手応えも残りません。同じ求人に業界経験者が何人も並んでいれば、要件で線を引く側に未経験の書類を残す理由は薄くなります。

一方、業種未経験歓迎と明記された枠はまったく別の動き方をしています。同じ経歴でも書類が読まれ、前職で何を任され、そこで数字をどう動かしたかを聞かれる段階まで進みます。

広告の実務経験がある場合

実務経験があれば、求人票の必須条件そのものは満たせます。外れるとすればその先です。扱ってきた媒体と案件規模が募集ポジションと違うと、経験があっても書類で外れます。地場のクライアントを小口で回してきた経験と、大型案件を複数媒体で組み立ててきた経験とでは、求められる動き方が別物として読まれるためです。

枠売り中心の経験と、媒体プランニングまで踏み込んだ経験とでは、提示される役割も年収帯も変わります。

学歴フィルターは広告代理店にあるのか

求人サイトの応募条件欄には、学歴不問と書かれた求人と、経験年数だけを細かく指定して卒業校にひとことも触れない求人が並んでいます。どちらの書き方でも、学歴だけで足切りされる形にはなっていません。

学歴は単独ではなく、職歴とセットで効いてきます。有名四大卒、新卒でそこそこの代理店に入社、10年弱のキャリア、役職か有名プロジェクトの経験。大手の中途枠は、この並びを想定しています。

取引の末端にある社員数人規模の会社まで下りると、学歴を確認される場面はほとんどありません。その上の規模に応募したときから、卒業校が職歴と並べて見られます。

広告代理店の中途採用の選考の流れ

在職中に応募すると、面接日程の調整と現職の引き継ぎが重なり、応募から入社まで数か月かかります。

工程ごとに読み手が変わります。

広告代理店の中途採用選考フロー(書類選考・一次面接・最終面接)

応募書類の審査

選考の入り口は履歴書と職務経歴書です。博報堂のキャリア採用では、履歴書と職務経歴書を募集ポジションの責任者や現場社員、リクルーターが確認し、一次面接までにWEB適性検査を受検する流れになっています。

人事担当だけが書類に目を通すわけではありません。

職務経歴書が配属先の責任者に直接読まれるため、書き方を募集職種に寄せていない応募は最初の段階で外れます。読み手は自分の部門で任せる仕事を想定しながら経歴を追うので、担当領域の違う実績が前面に並んでいると、そこで判断が止まります。

なお、WEB適性検査は書類通過後の追加工程ではなく、一次面接までに済ませる前提で組まれた工程です。

一次面接

一次面接はオンラインで、募集ポジションの部長やリーダークラスと人事担当が同席します。

配属予定チームの現場責任者が同席するため、仕事の進め方を実務の粒度で確認されます。担当した案件でどこまでを自分が持っていたのか、社内外の誰と動いたのか、判断が割れたときにどう決めたのか。人事だけの面接なら通る抽象的な答え方が、ここでは通りません。

最終面接

博報堂のキャリア採用では書類選考・一次面接・最終面接の3ステップが基本で、応募から内定まで1〜2か月、内定から入社まで通常2か月ほどかかります。日程調整が挟まる分、選考そのものより待ち時間のほうが長い期間もあるでしょう。

最終面接は対面で、採用ポジションの部門責任者と人事担当管理職が同席します。

なお、募集ポジションによっては二次面接やスキルチェックテスト、課題選考がこの3ステップの間に挟まり、想定より工程が延びます。

広告代理店の面接で見られること

未経験で応募した候補者に向けられる質問は、広告の知識を確かめるものより、前職の仕事の進め方を掘るものに寄ります。何をどこまで任され、数字をどう動かしたか、そこを聞き切ってから広告の話に移る順序です。

実績の数字

未経験歓迎枠の選考では、広告の実績がないこと自体は減点になりません。

職務経歴書やポートフォリオでは、クリック率や単価の改善幅を数値で示すよう求められます。広告運用の経験者ならその数字をそのまま置けますが、未経験者は別の領域の数字を持ち出すことになります。

前職が飲食でも人材でも製造でも、担当範囲と改善幅まで具体化されていない実績は選考の材料になりません。自分が何人のチームで、どの工程を握り、前年比でどれだけ動かしたかまで下ろせているかで、書類の通過率が変わってきます。

たとえば、売上に貢献した、業務を改善した、といった書き方では、任された範囲も動かした幅も見えないままです。

説明の筋道

面接の受け答えそのものが、クライアントへの提案の予行演習として見られます。代理店の仕事は、相手の課題を聞き取って解決策を筋道立てて説明することの繰り返しです。そのため、結論を先に置いて根拠を続ける話し方ができているかを、質問への答え方で確認されます。

答えが長すぎたり、前置きが多すぎたり、質問と答えがずれていたりする受け答えは、そのまま商談の場での姿として読まれてしまいます。

志望動機の中身

広告に興味がある、という一言だけを持って面接へ臨む未経験者がいます。その代理店が手がけている案件を挙げ、そこに自分の前職の経験がどう働くかまで述べる候補者もいます。この二人で評価が分かれるのは、前者が業界への憧れとして、後者が入社後の働き方の話として受け取られるからです。

企業研究の結果が動機に反映されているかは、応募先を絞った証拠としても読まれます。得意領域も主要クライアントも各社で違うため、どこに出してもそのまま通る志望動機は数を打っただけと判断され、何社受けているかを面接で問われる場面もあります。

未経験者の何が見られるか

未経験者の面接で掘られるのは、広告の知識ではありません。前職で数字をどう追ったか、締切と折衝をどう捌いたか。案件が重なったときに何を先に片づけたか、社内と取引先の間に立ってどう調整したかまで、質問が伸びていきます。

もっとも、質問の中身は募集ポジションと面接官によって振れ幅が大きく、運用職とプランナー職では聞かれる内容が変わります。準備段階でできることは、前職の仕事を数字と場面の両方で話せるように整えておくまでです。

転職活動で準備しておくこと

中途選考で出すよう求められるのは、担当した業務の目標と結果を数字で示した資料です。

職務経歴書だけを整えて臨む他業界の転職と、準備するものが最初から違います。

応募する代理店の規模を決める

準備の最初は、狙う代理店の規模を絞るところからです。

求人票の応募条件欄で、職種未経験OKと書かれている求人と、実務経験年数が指定されている求人を見分けます。前者はインターネット広告代理店や中小ベンチャー代理店に多く、後者は経験者向けの枠です。読み分けて応募先の階層を決めてから出すと、書類で落ちた理由が経歴の弱さなのか階層の選び方なのかを切り分けられます。

ただし、階層を決めずにまとめて出すと、手持ちの応募先が先に尽きます。実務経験年数の指定がある求人に未経験で応募し続けた分だけ、通過しない応募が積み上がるためです。大手総合か、インターネット広告か、専門特化型や中小ベンチャーか、出す群を先に絞ります。

実績を数字で書き出す

書き出しは、前職の業務を担当範囲・目標・結果の順に分解するところから始めます。担当範囲は関わった案件と自分の持ち場、目標は当時置かれていた数値、結果はそれに対してどこまで届いたかです。

そのうえで、動かせた幅を書き添えます。引き継いだ時点の水準から自分の代でどこまで動いたのか、その差分が読み取れる形にしておきます。月間の件数を何件から何件へ伸ばしたのか、工数を何割減らしたのかまで書きます。

対応件数や改善幅を数字で思い出せない業務は、書き出しの段階で候補に残しません。

ポートフォリオを作る

手がけたキャンペーンの概要・目標・成果を1枚にまとめる形式が、提出物の基本です。案件ごとに1枚、それを数枚束ねて提出する形です。デザイナー職に限らず、運用職や営業職でも同じ枠組みで通ります。

クライアントの機密情報は載せられません。実名や実数をそのまま持ち出せない案件がほとんどのため、案件名を伏せて自分の役割と動かせた幅だけを残す形に整えるほかありません。業種と規模だけ書いて社名は伏せ、金額は絶対値ではなく改善率に置き換えます。

なお、実務経験がない場合は、前職で作った資料や自主制作を同じ1枚の形式に落として提出物にします。概要・目標・成果の枠が埋まっていれば、広告の実案件でなくても読む側の判断材料になるでしょう。

広告の仕組みを最低限つかむ

運用型広告と広告枠の販売では、代理店の収益の立ち方が違います。運用型は預かった広告費に対する手数料、枠の販売は媒体社から仕入れた枠を売って利益を出す形です。

そのため、面接でなぜこの枠を勧めたのかと聞かれたときも、問いの意図が取れた状態で受けられます。

業界特化のエージェントを使う

広告業界に特化した転職エージェントは、面接内容や選考情報まで求職者に伝えます。同じ企業を受けた人から集まった情報が手元に残っているためです。

▶ 広告代理店はやめとけ?業界の実態や向いている人の特徴など紹介!

加えて、求人票に出ていない募集ポジションの背景も事前に聞けます。欠員補充か増員か、実技課題が出る枠かまで確かめられます。

広告職に強いエージェントでも、特化型と総合型で持っている求人は重なりません。応募先の階層を決めて実績を1枚に落とした段階で相談すると、手元の材料をどの代理店群に当てるかまで詰められます。

▶ 【2026年版】広告転職エージェントおすすめ8選!特化型・総合型の職種別の選び方も解説

エンタメ業界の転職エージェント5社(登録無料)PR

  • エンタメ業界特化の転職相談エンターエンタ対象:エンタメ業界への転職を、業界出身者に相談したい方 詳細を見る →
  • IT・Web・ゲームGeekly対象:IT・Web・ゲームの経験者/一都三県・関西で正社員転職 詳細を見る →
  • ゲーム業界特化エニカン対象:ゲーム・エンタメの経験者/東京都で働ける23〜44歳 詳細を見る →
  • 広告・マスコミマスメディアン対象:広告・Web・マーケ・クリエイティブの経験者 詳細を見る →
  • 映像・Web・デザインHIGH-FIVE対象:クリエイター・デザイナーの経験者(20〜49歳)/全国(リモート可) 詳細を見る →

自分に合う1社を早見表で探す →

よくある質問

応募条件を読み分けても、自分の経歴が選考の土俵に乗るかどうかは判断しきれない場面が残ります。

未経験でも広告代理店に転職できますか

はい、中小規模やインターネット広告代理店の未経験歓迎枠であれば、異業種からでも転職できます。

広告の知識より、前職で人と接しながら数字を追った経験を見られます。

経験者でも書類選考で落ちるのはなぜですか

募集ポジションは欠員補充で開かれるため、求める役割と応募者の経歴が噛み合わなければ経験者でも落ちます。

落ちた理由が経歴の弱さなのか応募先の規模の選び方なのかは、同じ規模帯で数社出してみると切り分けられます。

第二新卒でも広告代理店に転職できますか

はい、第二新卒も未経験枠に近い扱いで応募できます。

広告の実務経験がなくても、社会人としての基本的な業務経験があれば、中小規模やインターネット広告代理店の未経験歓迎求人の対象になります。

広告代理店の選考にはどれくらい期間がかかりますか

広告代理店の選考にかかる期間は、応募から内定まで1〜2か月です。

入社日は内定から通常2か月、急いでも最短1か月先になるため、在職中に動く場合は面接の日程調整と現職の引き継ぎを重ねて組むことになります。

まとめ

広告代理店の中途採用は、階層ごとに別の市場です。難しいと言われているのは名の知れた代理店の話で、その下の階層では応募条件の書き方も面接で掘られる中身も変わります。自分の経歴が乗る階層を選んだ時点で、通るか通らないかの大半は決まっています。

最初にやることは、求人票の応募条件欄を読み分けて出す階層を決めることです。決めたら前職の実績を数字で書き出し、1枚のポートフォリオに落とし、その階層の求人を持つエージェントに相談します。

チケミー
チケミーキャリア
運営者情報 ›