# エンタメ業界に第二新卒で転職できる?入りやすい職種と準備を解説
転職サイトでエンタメ系の求人を絞り込むと、第二新卒で応募できる枠は思ったほど並びません。KADOKAWAや東宝の中途は数か月単位で動きが止まり、大手芸能事務所の中途選考はESから1/100が目安です。
第二新卒は新卒でも業界経験者でもない中間に位置します。大手エンタメ企業の中途採用は年間数名の欠員補充です。業界経験者と同じ枠に並ぶため、第二新卒の書類通過は難しくなります。
職種を絞り前職スキルをエンタメ業界の言葉に翻訳できれば、書類で残る職種帯があります。どの職種なら通るかを判断し、エンタメ特化エージェントへの登録タイミングを決めてみてください。
この記事の内容
エンタメ業界の第二新卒採用は実際どうか
第二新卒でエンタメ業界に入れるかという問いに、採用現場の答えは「職種次第」です。大手芸能事務所の中途はESから1/100の倍率ですが、第二新卒が書類を通せる職種帯はあります。
採用枠は年間数名規模で競争率は桁違い
テレビ局・映画会社・大手音楽レーベルの中途採用は、年間数名の欠員補充です。誰かが辞めた席を埋めるだけで、新規枠を設けるわけではありません。求人が公開に出るタイミングは限られ、出た瞬間にエンタメファンが一斉に応募します。数日で何百通という応募が届く採用枠です。
ESから数えて1/100。大手芸能事務所の中途選考で語られる倍率です。書類段階で99人が落ち、一次面接、二次面接、最終とふるいにかけられて、採用される人数は片手で数えられます。
「好きを仕事にしたい」という動機は応募者の側に共通しています。ただし入口の枠は年間数名で、応募者は何百人。これが大手エンタメ企業の中途採用の出発点です。
大手は新卒採用が主軸で中途の空きは限られる
大手エンタメ企業は新卒採用で組織を動かしています。中途は欠員補充か事業拡大のタイミングだけで、求人サイトを開いてもエンタメ系の中途求人が常時並んでいる状態にはなりません。月ごとに動きが止まる時期の方が長い企業も多いです。
たまに公開求人が出ると、状況は一変します。エンタメファンが一斉に応募し、新卒で入れなかった層が再挑戦するケースも重なって、母集団が一気に膨らみます。
中途枠の絶対数が新卒と桁違いに少ないです。大手志望で中途を狙うなら、まず求人が出ていない期間の方がずっと長いという実態から計画を組み直すことになります。
第二新卒は新卒ほど教えられず中途ほど使えないと見られやすい
エンタメ企業の採用設計では、新卒は伸びしろで、業界経験者は現場経験で評価されます。その間にいる第二新卒は、新卒ほど時間をかけて教える対象でもなく、中途ほど現場で動ける人材でもないという見られ方をしがちです。
短期離職は、大手の新卒カードを捨てた応募者と見られる場合もあります。第二新卒で大手芸能事務所を狙う難しさは、現役のマネージャー側からも繰り返し指摘されている点です。
エンタメ業界中途採用の母集団には、業界経験者と現場で動ける中堅層が並んでいます。第二新卒は、その枠の外側から書類で割って入る応募になります。
第二新卒が入りやすい職種
通りやすい職種と通りにくい職種を分ける基準は、前職のスキルが業務にそのまま接続できるかどうかにあります。業界知識より職種スキルが先に見られる枠に的を絞ると、書類の通過率は変わります。
営業・渉外
人材業界の営業から、エンタメの企画職に転じる人もいます。前職で取引先を相手にしてきた経験は、エンタメ知識ゼロの状態でも応募ラインに届きます。
営業で身につけた折衝力・課題発見・提案書の組み立てといった素養は、エンタメ業界の営業職でもそのまま評価軸に乗ります。BtoBノウハウをライブ企画営業に持ち込む場面、広告代理店・プロモーション企業との折衝でエンタメ知識より提案力が重視される場面では、入社直後から動けるかが採用判断の中心です。
スポンサー営業、版権営業、プロモーション——この3つが第二新卒が狙いやすい枠です。アーティストやイベントへの協賛を取りに行くスポンサー営業、作品やキャラクターの利用権を扱う版権営業、グッズ・配信・イベントの認知拡大を組み立てるプロモーション。いずれも前職の営業経験が直接使える枠です。
前職の業界が直接エンタメと重なっていなくても、商談の進め方が再現できる形で書けていれば、選考は前に進みます。携帯販売の店頭経験から広告代理店のアカウントプランナーに転じた20代のように、営業スキルの汎用性がエンタメ職種でも同じ論理で動きます。
ただし、職種カテゴリで通りやすいだけで誰でも通る話ではありません。前職の営業数字、提案で通した案件、扱った商材の規模を職務経歴書で書けるかどうかが、書類段階での分岐です。
バックオフィス
クリエイティブ職や制作職が業界経験を必須に置くのに対し、バックオフィスは別の評価軸で動きます。経理・人事・法務といった職種では、職種スキルが最優先で業界知識は二の次です。求人票の必須条件にも前職での実務年数が並びます。
決算実務・労務管理・契約法務の経験そのものが評価軸に置かれるため、同職種経験者ならエンタメ知識ゼロでも選考に進めます。業界の慣習は入社後に覚える想定で募集が組まれています。
SNS運用・デジタルマーケ
音楽レーベルやイベント制作会社が配信プラットフォーム事業を立ち上げる場面で、IT・金融出身者が核となって動く例があります。サブスクリプション課金の設計、解約率の改善、決済まわりの運用は、エンタメ業界の中で完結してきた人にはなじみが薄い領域です。
実際に、SNS運用・動画編集は未経験でも応募可能な求人が出ており、入社後にエンタメ知識を補う想定で募集が組まれます。エンタメ業界の感性は社内で身につけられても、データドリブンの運用設計は外から持ち込まないと埋まらない、というのがエンタメ企業の採用判断です。
YouTube・TikTok・VTuberといったプラットフォーム別のチャネル運用では、前職でWebマーケ・データ分析を扱っていた経験が直接見られます。アーティストグッズのEC運営でWebマーケ・データ分析の知見が必要な場面、ファンクラブのデジタル化でCRM設計経験が直接使える場面。いずれもエンタメ業界の中だけで育った人材より他業界出身の第二新卒の方が採りやすいです。
制作アシスタント・制作進行
朝のロケ準備でディレクターから出されるタイムスケジュールを、その場でExcelに落として出演者・スタッフ全員に共有する。制作進行・アシスタントディレクターの初日業務は、こうしたPC作業の段取りから始まります。
制作進行・アシスタントディレクターはPCスキルがあれば応募できる求人が出ています。テレビ・映像系の制作チームでは、アシスタントディレクター(AD)・制作進行(PM)の枠で第二新卒を採る求人が出ており、業界経験よりも基本的なPC操作と段取り力が評価軸になります。
制作会社・スタートアップ企業を中心に20代若手採用が活発で、社員数の少ない現場ほど第二新卒の入り口は広く開きます。
ただしこの枠は拘束時間と給与水準に注意が要る職種です。深夜のロケ、徹夜の編集対応、スタジオでの長時間待機が働き方に組み込まれており、PCスキルがあれば応募できるという入りやすさと、入社後の働き方は大きくかけ離れています。
応募前に求人票の勤務時間と残業時間を必ず確認してください。映像系制作現場の働き方の実態は映像業界はやめとけと言われる理由も併せて確認しておくと、会社選びで迷う場面が減ります。
第二新卒に門が狭い職種
ゲーム系企業の選考倍率は高く、口だけの熱意では通りません。業種職種完全未経験で社会人歴も浅い場合、書類段階で通過するのは難しいラインです。エンタメ企業の中でも、職種を選び間違えるとそもそも応募ラインに乗らない領域があります。
クリエイティブ職
yostarが第二新卒枠で出した「マーケティング Web広告企画」の求人には、必須条件として社会人経験1年以上が記載されていました。歓迎スキルにはゲーム・アニメなどエンタメ業界経験や、業界問わずマーケティング・プロモーション業務の経験が並びます。第二新卒枠だからといってポテンシャル採用ではなく、業界での実務年数が足切りラインに置かれています。
業種職種完全未経験で社会人経験1年未満の応募者の場合、ゲーム系企業の選考倍率は高く、口だけの熱意は通りません。志望動機を書類で熱量だけ伝えても、数字で評価されたアウトプットがなければ書類段階で止まります。
熱意を形にした例としてよく挙がるのが、おすすめゲームを紹介するYouTubeチャンネルを持っていて登録者が何万人いる、といった具体物です。趣味レベルの作品では評価されにくく、第三者から数字で評価されたアウトプットを書類に添付できるかが見られています。登録者数・再生数・実際の運用成果といった数字を1つでも書類に載せた応募者から、面接に呼ばれていきます。
映像・音響系のクリエイティブ職も同じ並びです。Premiere Pro・After Effects・ProToolsといった現場ツールを実務で動かしてきたかどうかを職務経歴書で示すよう求められます。学生時代に触ったことがある、独学で動画を作ってきた、というレベルでは募集要項を満たしません。
クリエイティブ職を第二新卒枠で狙う場合、志望動機より先にアウトプットを見られます。書類選考の段階で、登録者数・実務での担当作品・使えるソフトの実績、いずれかを数字で示せないと、応募ラインの手前で止まる職種です。
ディレクター・プロデューサー職
エンタメ企業のディレクター・プロデューサー職は、誰かが辞めた穴埋めとして入る枠です。業界の慣習・制作フロー・関係各社の力関係を知らない状態では、入った週から業務が止まります。業界知識を持っていることが応募条件の出発点で、第二新卒は対象外になる求人がほとんどです。
制作会社の場合は現場アシスタントからのスタートが多く、ディレクター・プロデューサーとしての中途採用ではなく、その下の枠での募集です。第二新卒で「ディレクター職」「プロデューサー職」のタイトルがついた求人を見つけた場合は、肩書きの実態を求人票で確認してください。
技術職
業界特有ツールの実務経験なしでは技術職への応募は難しい職種です。ProToolsを使ったレコーディングの現場経験、照明技術者としての舞台・スタジオ実績、撮影現場でのカメラオペレーション履歴。求人票には使用ソフト名と現場経験年数が並び、ここを書けない応募者は書類段階で外れます。
趣味で機材を触ってきたレベルと、業務で同じ機材を回してきたレベルは、求人側から見ると評価軸が異なります。学校でProToolsを習った、舞台照明のサークルにいた、という経歴は実務経験の代わりにはなりません。技術職では社会人歴の長さよりも、現場での担当実績そのものが応募条件として書かれます。
第二新卒がエンタメ業界で評価される強み
エンタメ企業は少人数組織が多く、新人研修に割けるリソースが限られます。短期間でも他社で働いた第二新卒に対して企業が期待するのは、新卒のような長期育成ではなく、入社して数週間で現場に立てることです。
ビジネスマナーが身についていて教育コストがかからない
エンタメ制作会社の現場では、外部スタッフ・アーティスト・スポンサーとの連携が初日から発生します。新卒のように敬語の使い方や名刺交換から教える時間はなく、配属直後にアーティスト対応の打合せに同席させることもあります。
入社1か月以内に「事務処理を任せられるかどうか」を判断する現場もあります。会議の議事録、関係各社への連絡、当日の進行確認。ビジネス常識がある第二新卒は、新卒より早く現場に立てると判断されます。
電話の取り方、メールの宛名、社外との約束を守る感覚。前職で半年〜2年続けていれば自然に身につくこの部分が、研修コストを圧縮したい制作会社で採用決定を後押しします。マナー研修なしで配属翌日から現場に出せる若手として判断されます。
異業種の経験がエンタメ企業の事業拡大で求められている
エンタメ業界はここ数年、本業の制作・興行だけで売上を支えにくくなっています。アーティストグッズECの運営、ファンクラブの会員管理、配信プラットフォームの立ち上げといった周辺領域に投資先が広がり、そこで動ける人材が足りていません。
音楽レーベルが配信プラットフォーム事業を立ち上げるとき、企画・運営の核に入っているのはIT・金融・メーカー出身者です。サブスクリプション課金の設計、解約率の計測、CRMでの顧客データ管理といった業務は、エンタメ業界の中で完結してきた人にはなじみが薄い領域でした。
エンタメ業界特有の感性は入社後に身につけられますが、ビジネスモデル設計は他業界からしか持ち込めません。前職で経理・営業・SE・マーケティングを経験した第二新卒は、ファンクラブの会員管理システムや、アーティストグッズECの売上分析を任される候補になります。
たとえば配信プラットフォームのデータ分析担当を新卒で育てると2〜3年かかる一方、IT出身の第二新卒なら入社直後から仮説を出せます。新卒採用ルートでは集まりにくい人材像が、第二新卒経由で確保しやすくなっています。
若手ならではの柔軟性でプロジェクト型の現場になじみやすい
アーティストのツアーが終われば制作チームは解散し、次の案件で別メンバーが集まります。編成・解散のサイクルを繰り返すプロジェクト型の仕事では、固定チームで動く業界とは違う適応の速さが先に問われます。
第二新卒は前職での型がまだ強く固まっていない年代です。新しい指示系統や進行ルールを受け入れる余地が残っているという点で、プロジェクト型の現場に向いた若手として見られます。プロデューサーやディレクターが入れ替わるたびに動き直す感覚は、年齢が上がるほど取りにくくなります。
ただし、こうした強みを手元に持っているだけでは面接では使えません。ビジネスマナーも異業種経験もプロジェクト適応も、応募先の職種・業務の中で「自分のどの経験が、どの場面で動くか」を言葉にして、はじめて選考の材料になります。
KADOKAWAや東宝など主要企業の採用状況
どの企業に応募するかで、書類選考で勝負になるかどうかが変わります。大手芸能事務所とゲーム系スタートアップでは採用枠の数も見ている人材像も別物で、応募先を選ぶ前に企業ごとの採用実態を確認しておく必要があります。
KADOKAWAや東宝など総合エンタメ大手は中途採用枠が非常に限られる
東宝・吉本興業・ソニーミュージックといった総合エンタメ大手の中途採用は、特定職種の年間枠が数名〜十数名規模にとどまります。KADOKAWAは事業規模が大きく中途採用数も相応にありますが、エンタメ制作・版権・宣伝といった業界固有の職種に絞ると枠数は限られます。
求人サイトに常時並んでいる状態にはなりません。事業領域が出版・映像・音楽・舞台と幅広いぶん募集職種は分散し、一つの職種に絞れば年間に数枠あるかどうかという水準です。
倍率の感覚は1/100。書類段階で99人が落ち、面接以降はさらに絞り込まれていきます。第二新卒枠として独立した募集を出している大手は限られており、中途採用の枠に業界経験者と並んで応募します。
第二新卒で大手に応募するときに重く効いてくるのが、短期離職という履歴の読まれ方です。短期離職だと大手の新卒カードを捨てることになるので後悔するかもしれない、というのが現役側の見立てです。
業界経験者と並んだとき、第二新卒の評価軸は新卒枠とは別です。大手志望を続けるなら、求人が出ていない時期の方が長い実態から計画を組みます。
ソニーミュージックなど音楽系は第二新卒枠を設けているケースがある
ソニーミュージックやポニーキャニオンといった音楽レーベル系では、卒業後数年以内の応募者を対象とした第二新卒採用枠を設けている年があります。新卒採用の延長線上でデザインされた枠で、社会人歴の浅さよりも学歴と志望動機の整理具合のほうを先に見られます。
枠の有無は年度や事業計画で変動し、開いている時期と閉じている時期があります。音楽配信ベンチャーや音楽レーベルが第二新卒対象の求人を不定期に出すケースもあります。求人の更新タイミングを定期的に追い、開いた瞬間に応募できる準備で動きます。
応募できる職種はアーティストマネジメント直接ではなく、宣伝・営業・著作権管理・配信運用といったビジネス職が中心です。音楽が好きという気持ちは当然あるものとして扱われ、選考では音楽産業のビジネス側を理解しているかどうかに焦点が当たります。
yostarなどゲーム系は第二新卒歓迎の求人を出すが選考は厳しい
yostarの「マーケティングWeb広告企画」枠の募集要件は、社会人として最低限の年数のみ。ゲーム・アニメ業界経験は不問で、業種職種完全未経験でも応募はできます。条件文だけを読むと、第二新卒層がそのまま届く間口に見える書き方です。
ところが実際の選考倍率は高くなります。業種職種完全未経験者が選考を通過するためには、応募条件の緩さとは別に強い差別化材料が必要になります。
差別化材料になるのは、自分でマーケティングを動かしてきた証拠です。SNS広告を自ら出稿してクリック率の数字を持っている、ECサイトの集客施策で転換率を改善した実績がある、といった素材が書類を通す分岐になります。似た傾向はゲーム会社のシナリオ・運営・広報といった他のゲーム系職種でも見られ、応募条件の緩さと実際の選考通過率の差は大きく開きます。
中堅・制作会社・ベンチャーが第二新卒の実際の入り口になっている
エンタメ業界の中途求人では、制作会社やスタートアップ企業が20代・30代の若手採用を積極的に行っています。大阪市のエンタメ・エンターテインメント系中途求人は求人サイトで2,000件超がヒットする規模で、東京・首都圏ではさらに数が増えます。
中堅・制作会社・ベンチャーの実例として並ぶのは、イベント企画会社、音楽配信ベンチャー、アニメや配信コンテンツの制作会社です。役員の数が少なく、入社初年度から企画立ち上げや現場運用に関わる比率が高くなる組織もあります。大手より裁量が大きく若手に任される範囲が広い会社も多い、というのは転職メディアの記事でも繰り返し出てくる特徴です。
応募の進め方としては、大手1社に絞るのではなく、中堅・ベンチャーを併願し選考機会を増やすことで、エンタメ業界への入り口を確実に掴めます。中堅・制作会社・ベンチャーの選考は大手より早く回り、書類選考から内定までの期間が短い案件もあります。ゲーム系企業の採用実態についてはゲーム業界はやめとけと言われる理由も事前に読んでおくと、応募前の見極めに役立ちます。
転職を成功させる準備
エンタメ志望の応募で書類を通すには、熱意より先に「形にした証拠」が要ります。準備とは、口頭で語る熱意を、面接官の前で示せる完成物に変えていく作業です。
狙いやすい職種を絞り込む
準備でまず動かすのは、業界の選択より先に職種の絞り込みです。エンタメ全体に広く応募しても、クリエイティブ職や制作進行の書類は職種スキルが先に見られるため通りません。
文系で社会人経験が浅い場合、書類が通るラインは営業・渉外、SNS運用、バックオフィスの3系統です。前職の法人営業経験や数字管理の実績があれば、この3系統は評価軸に乗ります。
制作進行はスケジュール管理と関係者調整が業務の中心です。前職で進行管理を担当していた人なら接続できますが、企画やプロデュース職は経験者採用が中心で、第二新卒の書類が通ることは少ないです。
応募する職種を1つか2つに絞ると、職務経歴書を職種ごとに書き分けられます。手当たり次第に出して全滅するより、刺さる職種で書類を磨く方が選考は前に進みます。
前職スキルをエンタメ職種の言葉で言い換える
口だけの熱意は基本的に通りません。第二新卒が面接で勝負する材料は、前職の経験がエンタメ業界の業務にどう接続するかという言語化です。
たとえば前職がIT企業のデータ分析担当なら、「IT企業でデータ分析を担当→エンタメ配信サービスのマーケ分析に挑戦したい」という前職×エンタメの掛け算で語ります。配信プラットフォームのユーザー行動分析、視聴ログのデータ整理は、前職経験と接続できる業務です。
法人営業経験者なら、「営業経験→前職のBtoBノウハウをライブ企画営業に応用したい」という掛け算で語ります。BtoB営業で身につけた提案資料作成、商談での合意形成、CRMでの顧客管理は、版権営業やスポンサーセールスの業務と接続する経験です。
意識したいのは、エンタメ業界側の職種名を覚えて使うことです。版権営業・企画営業・スポンサーセールスといった呼び方は、業界外にいると馴染みがありません。求人票で使われている用語と前職の経験を1対1で結びつけて、面接官の頭の中で「この人は配属先のイメージが湧く」状態に持っていきます。
掛け算の例を3つ用意しておくと、職務経歴書の自己PR欄と面接の冒頭で同じ話を重ねられます。
退職理由とエンタメ志望を一本のストーリーにする
第二新卒の面接で必ず聞かれるのが、なぜ前職を辞めたのかという退職理由です。エンタメ業界の場合、ここでつまずくと志望動機まで響きます。
退職理由とエンタメ志望は別々に語ると、採用担当が「逃げの転職」だと判断します。前職の営業で企画提案力を磨いた→エンタメのプロモーション企画で応用したい、という一本のストーリーにつなげると、退職と転職先選びの判断に一貫性が出ます。
注意したいのは、応募企業ごとに「なぜその会社のその職種か」まで語れる準備です。エンタメ業界が好きですという漠然とした熱意では、yostarでも東宝でもKADOKAWAでも同じ話で終わります。会社の事業領域、扱っているIP、配属候補の職種で使える前職経験までセットで言語化しておくと、志望動機が応募先ごとに別々の文章になります。
クリエイティブ職志望なら応募前に制作実績を作る
クリエイティブ職を狙うなら、応募の前に作品が要ります。
動画編集者志望ならYouTube用の編集動画、デザイナー志望ならCanvaでのSNS投稿デザイン、プランナー志望なら個人イベントの企画書。職種ごとに、手を動かした証拠を1つ持って応募する形で動きます。
クリエイティブ系のポテンシャル採用で見られるのは、口頭で語る熱意より完成物のほうです。
未経験でも手を動かした証拠があれば選考に進めます。企画書も作品も持たずに「クリエイティブが好きです」だけで応募しても、書類で止まります。応募までに2-3ヶ月かけて作品を1本仕上げてから動くと、書類に添付できる完成物を持った状態で選考に入れます。
第二新卒歓迎のエンタメ求人を見つけるには
エンタメ業界の中途案件は非公開求人の比率が高く、転職エージェントを経由しないと出回らない求人が少なくありません。求人サイトに公開されているのは欠員補充の一部で、新規事業の立ち上げ・配属候補の入れ替え・他社からの引き抜き案件は、エージェント経由で動きます。
第二新卒歓迎のエンタメ求人を探すなら、公開サイトを毎週眺めるよりも、エンタメ領域に強いエージェントに登録して非公開案件を回してもらう方が手数は減ります。
選び方は、エンタメ特化型と総合型の2軸で考えると整理しやすいです。特化型のエージェントはゲーム会社・芸能事務所・映像制作・音楽レーベルとのパイプを持っており、第二新卒で通る案件と通らない案件の見立てを持っています。
一方、リクルートエージェントやdodaのような総合型は求人数が多く、職種で勝負したいときに選択肢を広げる役割を持ちます。最初は特化型と総合型を並行登録しておくと、求人の傾向と自分の評価を両方の視点から確認できます。
エージェント12社の比較や各社の強みの違いはエンタメ業界の転職エージェント比較にまとめてあります。
面談で確認したいのは、自分が応募できる職種帯と、そのうち第二新卒で通った実績がある企業の情報です。前職の経験をエンタメ職種にどう翻訳するかは、自力で言語化しても面談で擦り合わせると精度が上がります。書類が通り始めるまで2-3社のエージェントを併用し、進捗が見えてきた段階で担当者を絞っていく進め方が、第二新卒の限られた時間に対して無理がありません。
まとめ
エンタメ業界の第二新卒採用は、新卒採用に比べて枠が少なく、応募できる職種も限られます。それでも、職種を選び直して前職スキルを業界の言葉に翻訳すれば、書類選考の通過率は上がります。
通りやすい職種は営業・渉外、SNS運用、バックオフィスの3系統です。法人営業や数字管理、SNS運用、経理・労務などの前職経験は、版権営業・スポンサーセールス・SNSマーケ・経理職にそのまま使えます。
一方、企画・プロデュース職と動画編集・デザイナーなどのクリエイティブ職は、第二新卒の書類選考で残るのは厳しいラインです。クリエイティブ系を狙うなら、応募前に作品や個人イベントの企画書を1本仕上げ、口頭の熱意ではなく完成物で勝負します。
求人探しは、第二新卒歓迎の公開求人を見るだけでは足りません。エンタメ業界の主要企業は非公開求人で第二新卒枠を出す企業が多く、業界に強いエージェントに登録してはじめて募集に到達できる職種があります。志望職種が決まり、前職スキルとの接続を自分の言葉で言えるようになったら、エンタメ・メディア領域を担当するエージェント1社に登録して、非公開求人と書類の通り方を確認するところから動き出すと早いです。