ファンクラブ運営の年収はいくら?ポジション別・会社タイプ別の相場を解説
ファンクラブ運営の年収は、求人票では下限が300万円台の募集が多く、ファンクラブ運営を手がける上場企業グループの中核会社でも、平均年間給与は全産業の平均給与をやや上回る程度です。上限は職種によって大きく違います。
年収の差は、会社の知名度より応募資格欄の必須要件でつきます。問合せ対応が中心の求人と、ファンクラブ企画・数値分析・事業のPL責任を必須にする求人では、提示される上限が別の水準になります。
CSやEC運営の経験から移る場合に、今の経歴で応募できる求人の年収と、その上の求人に必須とされる経験を、実際の求人票の条件で確かめられます。
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この記事の内容
ファンクラブ運営の年収相場
株式会社Fanplusの平均年間給与は497.9万円、平均年齢は32.7歳です。
Fanplusは、ファンクラブ・ファンサイト事業を持つ株式会社エムアップホールディングス(東証プライム3661)の中で最も社員数が多い会社です。親会社の株式会社エムアップホールディングス自体には従業員がいないため、2026年3月期の有価証券報告書の従業員欄にはFanplusの数字が載っています。従業員209人、平均勤続年数4.3年で、平均年間給与には賞与も含みます。
国税庁の令和6年分民間給与実態統計調査では、平均給与が478万円、正社員(正職員)が545万円です。Fanplusの平均は全体を上回り、正社員の平均には届きません。
たとえばFanplusのファンクラブ企画、運営スタッフ(正社員)は年収312万〜700万円です。月の残業時間は20〜40時間程度で、ツアーやイベント前が繁忙期になります。
株式会社Nagisaのファンクラブ運営を下支えするデスクは、年収300万〜500万円です。
ポジション別の年収

カスタマーサポートか、企画・マーケティング・事業責任者かで、提示される上限は大きく変わります。問合せ対応に近いFanplusのファンサイトのデスク業務は、上限が420万円です。
カスタマーサポート
未経験OKの求人では、有限会社グラシアスのファンクラブ企画運営スタッフが年収402.4万円です。仕事はファンクラブへの入会方法やコンサートの日程の問合せ電話・メール対応が中心で、会報誌の原稿チェックやツアー同行も入ります。
Fanplusでは、正社員のカスタマーサポートが312万〜540万円です。リーダー候補の枠は504万〜700万円で、下限だけで一般の枠の上限540万円に迫ります。
一方で、株式会社BMSGのカスタマーサポートSVは、CS体制そのものを任される求人です。担当範囲は自社で管理するオンラインショップ・ファンクラブ・オンラインサロンのCS体制と、事業拡大・インシデント対応です。年収は440万〜1,000万円で、賞与と昇給もあります。
企画ディレクター
ファンクラブのディレクター職の求人は、下限がFanplusのカスタマーサポートより高いところから始まります。
たとえば株式会社LAPONEエンタテインメントのFC企画は、必須欄がファンクラブ企画立案、運用に関わる実務経験で、年数の指定はありません。年収は450万〜649万円です。歓迎要件は、Googleアナリティクスなどを用いたデータ分析の経験と、Photoshop・Illustratorの操作スキルです。
株式会社ユートニックのファンクラブディレクターも上限は649万円で、違いは必須欄にあるファンクラブ運営の実務経験3年以上という条件だけです。ファンクラブまたは会員型サービスの企画・運営経験を5年以上求める株式会社STPRのアーティストファンクラブ運営ディレクターでは、上限が749万円まで上がります。
マーケティング
エンタメ・音楽業界でのデータ分析と戦略を受け持つ職種では、アシスタントも歓迎するFanplusのマーケティング担当が年収312万〜700万円です。在宅・フレックス可の非公開企業の求人になると、600万〜1,249万円まで上がります。
この非公開企業の求人は3項目を必須にしています。ファンクラブ・サブスクサービス・ECなどのマーケティング経験、Web/アプリの数値分析・改善施策立案経験、Google Analytics・各種BIツール・CRM等の利用経験です。どの項目にも、問合せ対応の経歴だけでは当てはまりません。歓迎要件はサブスクサービスでのKPI設計・LTV分析の経験と、Shopifyに関する基本的な知識です。
事業責任者
東京の非公開企業が、ファンクラブ事業責任者の求人で年収500万〜1,049万円を提示しています。コアファンを対象としたビジネスでPL責任を持ち、事業をグロースさせた実績が必須欄に入ります。
もう1つの必須は、音楽・ゲーム・アニメ・VTuber・スポーツ等のエンタメ領域における事業統括、またはファンクラブ/コミュニティマネジメントの責任者経験です。
会社タイプ別の年収

同じファンクラブ運営の仕事でも、募集元はアーティストの所属事務所、複数アーティストのファンクラブを請け負う運営代行会社、プロ野球やBリーグのクラブと分かれます。
アーティストの所属事務所
BE:FIRSTなどが所属するBMSGは、FC(ファンクラブ)運営・コンテンツの企画や収益管理等の担当を自社で募集しています。仕事は会員データの管理・更新と、ファンクラブ限定コンテンツの制作です。
年収は424万〜1,000万円で、応募にはファンコンテンツ/メンバーシップ関連業務の企画・運営経験3年以上が求められます。
同じ事務所側でも、東京通信グループのプロデューサー候補はファンクラブの外まで仕事が広がります。年収400万〜600万円の求人で、人気男性アーティスト担当としてファンクラブ/グッズ/イベント等のディレクションを任されます。BMSGと同じように、LAPONEエンタテインメントやSTPRのファンクラブ担当の求人も、募集元は事務所自身です。
ファンクラブ運営代行
SKIYAKIのような運営代行会社は、1社で複数ジャンルの会員組織を扱います。支援先の範囲は、アーティスト・声優・俳優・韓流・アニメ・キャラクター・Vtuber・インフルエンサー・スポーツ団体・メーカーまでです。
SKIYAKIの在宅可のディレクター求人では、ファンクラブの企画・運営からイベント・グッズ・EC施策までを一貫して担当します。求人票には、会社として新規サイトの立ち上げを月20件前後続けているとも書かれています。年収は400万〜600万円で昇給もあり、ファンクラブのオールインワンプラットフォームFAMを展開するNagisaの運営ディレクターも同じ幅です。
未経験OK・残業なしで募集するVinculumのファンクラブ運営スタッフは、年収330万〜650万円です。下限はディレクター職を下回る一方、上限はディレクター職の600万円を上回ります。
プロスポーツクラブ
オリックス野球クラブは、チケット販売戦略の立案とファンクラブ運営を1つのポジションで募集していて、来場データやチケット購入履歴も扱います。年収は529万〜668万円で、勤務地は大阪、賞与と昇給もあります。
横浜DeNAベイスターズでは、ファンクラブ担当の正社員の求人が年収400万〜649万円です。Bリーグの川崎ブレイブサンダースへ出向するファンクラブ運営企画は、別の求人です。
広島ドラゴンフライズの正社員求人では、ファンクラブに試合運営・広報・チケットまでが加わります。給与は月給23万3,000円〜30万3,000円で示されています。
下限が出ている求人だけで見ると、オリックスの529万円は、所属事務所のBMSGの424万円や運営代行会社のSKIYAKI・Nagisaの400万円を上回ります。同じプロスポーツクラブでも、横浜DeNAベイスターズのファンクラブ担当は400万円からで、オリックスほど高くありません。
正社員と契約社員で年収はどう違うのか

テレビ朝日100%出資の株式会社テレビ朝日ミュージックは、ファンクラブ企画/運営STAFFを契約社員で募集していて、提示額は年収350万〜550万円です。株式会社クリーク・アンド・リバー社のファンクラブ運営STAFFも雇用形態と金額が同じで、こちらには未経験OKと書かれています。
Fanplusのファンクラブ系の求人はすべて正社員で、なかでもカスタマーサポートの上限は、先の2社が示す上限とほぼ同じ高さにあります。未経験OKで正社員募集する有限会社グラシアスのファンクラブ企画運営スタッフも402.4万円で、この帯から外れていません。
株式会社ユークリッド・エージェンシーは、契約社員/ファンクラブスタッフ<正社員と同待遇>として年収400万〜549万円を出しています。契約社員として出ている求人の提示額は、正社員の一般枠と同じ帯に収まっていて、金額の上で目立つ不利はありません。
違いは契約の期間と給与の見直し時期に出ます。株式会社アミューズがかつて出したファンクラブスタッフの募集では、契約期間が6カ月〜12カ月に区切られ、正社員登用制度有、昇給は契約更新時に見直す場合有と記されていました。ただしこれは制度ありの表記にとどまり、実際に切り替わった人数や時期はどの求人票にも載っていません。当てにするなら、その実績は面接で聞くしかありません。
雇用形態や必須要件は求人ごとに違います。応募先を絞り込む前にエンタメ業界の求人を幅広く扱うエージェントに相談すると、公開求人の条件と非公開求人の条件を照らし合わせられます。
▶ 【2026年版】エンタメ業界に強い転職エージェントおすすめ11選!ジャンル別の選び方も解説
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ファンクラブ運営の年収に関するよくある質問
アルバイトの時給はいくらですか?
アルバイトの時給は募集元によって差があり、Dear U plusが運営する「bubble for JAPAN」のカスタマーサポート(アルバイト)は時給1,250円からで、正社員登用の制度もあります。
派遣に範囲を広げると、AnyKanが扱う求人では時給2,660円〜4,170円まで幅があり、応募条件に社会人経験2年以上を挙げています。
入社後に年収は上がりますか?
Fanplusの場合、求人票に昇給が年1回4月とあり、賞与も業績に応じて支給すると書かれています。
有価証券報告書によると、エムアップホールディングスグループは給与を仕事の成果と質で決める実力主義を掲げていて、Fanplusの平均年間給与は前事業年度から7.9%伸びています。
まとめ
届く年収の上限は、求人票の必須要件欄にある経験で決まります。
- CS・問合せ対応の経験: Fanplusの正社員カスタマーサポートは年収312万〜540万円、リーダー候補の枠は504万〜700万円です
- 企画・運用の経験: LAPONEエンタテインメントのFC企画で、年収は450万〜649万円です
- EC運営・マーケティングの数値分析の経験: 非公開企業のマーケティング求人なら、年収は600万〜1,249万円です
- 事業統括・PL責任の経験: 非公開企業の事業責任者求人の年収は500万〜1,049万円です
- チケット販売やデータ分析に近い仕事の経験: オリックス野球クラブのファンクラブ運営は年収529万〜668万円です
雇用形態では、契約社員でも提示額は正社員の一般枠と近い帯です。自分の経歴に近い行の求人票で、必須要件欄を確かめてください。仕事内容と入り方はファンクラブ運営になるには?未経験からの目指し方と必要スキルを解説で扱っています。